【実録】新築マンション投資ぼったくり実例【これはひっかかる】

ぼったくられ実例
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ある日、ひょんなことから新築マンション投資の営業を受けることになりました。筆者は不動産投資の勉強と実践をしていたため見抜けましたが、「この営業だと多くの人が契約してしまいそうだな」と感じました。

そこで、実際のやり取りと筆者の考察を解説します。ぼったくりを回避する為の考え方が少しでも参考になれば幸いです。

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0.営業を受けるきっかけ

自宅のポストに手紙が入っていました。

内容は「アンケートに答えるとクオカードプレゼント!」簡単なアンケートだったので答えて投函。

後日電話がありました内容はこの通りです。

・面談時にクオカードを渡す

・ぴったりの物件があり紹介したい

・年収等個人情報を聞かれる

・アポイントを取られる

<営業を受けると決めた理由>

・以前から新築物件の営業を受けてみたいという好奇心はあったものの、買う気もないのに迷惑だろうと思い(実際に買いたくなってしまうのではという不安もあり)未経験だったから

・今回の営業マンの方の声が若く、ノルマが大変そうだな。。。と思ったから

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1.当日の概要

自宅の最寄り駅に、電話で話した営業マンとベテランの営業マンの2名がファミレスの席を取っておいてくれました。

ドリンクバーも頼んでくれましたが、今回はあんまり飲めないな。。。と感じました。机の上には大きなファイルと販売図面が並べられていて、思い雰囲気でした。

営業マン1人だったら、ちょっとふざけても。。。というか砕けた雰囲気だと思っていたのですが、ベテランさんがいるのではそうもいかないと察しました。

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2.営業の流れ1-就職2年目の新人さん

まずは新人さんが話し始めます。

会社の歴史・概要について

不動産業界の中では大手に入るため、安心感・信頼感を与えるねらいがあるのでしょう。

家賃を払い続けることの不利益を説明する

今の家賃を私に尋ね、一年間の費用を計算します。「家賃をずっと払い続けるのですか?」と賃貸物件に住む不利益を説明し、不安感を与えて、賃貸に住むことが損だと感じさせます。

物件を紹介する

相手の住みたい物件をヒヤリングし「ぴったりの物件があります」と提示します。相手の意見を聞いた上で販売図面を選んでいるので、買い手は自分に合っている物件だと勘違いしやすいでしょう。

3.営業の流れ2-20年のベテランさん

筆者が今の最寄り駅から引っ越したくない旨を伝えると、ベテランさんが投資用としての側面もあると説明を始めました。

投資物件として運用する提案

購入後数年間は自分で住み、その後は人に貸して家賃収入を得てはどうかと提案をしてきます。人に貸すことで収入になるので、老後の対策に安心ですよ。と決まり文句を言ってきました。

「節税対策」という決まり文句は言ってこないんだなぁ。。。と思いました。

物件概要

物件は都内にある30㎡の1LDK。物件価格は3,500万円で駅徒歩4分。

駅前は再開発される為、駅徒歩4分のこの物件が駅から一番近いと地図を見せながら説明します。地図には再開発されるエリアに斜線が、物件の場所は色が付けられて一目瞭然といった感じでした。

この物件の売り

・駅周辺の再開発には数年かかるため、購入後にマンションの土地値が上がる

・駅から一番近い物件のため、物件価格が下がりにくい

(新築のマンションが一番価格が高く、築年数が経つごとに物件価格が下がっていくのが一般的)

以上2点から物件の価値が下がらずに(むしろ資産価値が上がる)家賃収入を得られるとのことでした。

筆者の印象としては「信用できない」と感じました。

・資産価値は下がりにくいかもしれないが、実際の価格は売る時になってみないとわかりません。

・自分一人の土地ではないため、土地値が上がったとしても物件価格の下落をカバーするだけの力はないのではと思いました。

シミュレーション

賃貸に出した際のシミュレーションシートを提示し、毎月収入があることを説明します。

「簡易的なものですね」とあまり見ませんでしたが(ブログ記事にするならもっとちゃんと見ていたのに。。。と後悔)一応説明は受けました。

家賃-(ローン返済額+マンション管理費等)=約1万円

ここに固定資産税等の費用は載っていませんでした。もちろん空室率も無視。

家賃は似ている物件を参考にして算出。(他物件の家賃を複数提示されました。)

シミュレーションシートの一角に毎年の家賃が表になっている部分がありました。一応、家賃の下落も考慮されていたのかもしれません。

ここで、話を聞きながらスマホの電卓機能で利回りを計算。(相手もそれに気が付いていたような。。。)

表面利回り(費用などを一切無視した簡易的な計算)で4%程度。ムリ、絶対買わない。こんなの買ったら貧乏になるわ。と、断る方向に話を進めようと決意。

新築物件の魅力

ベテランさんは、古い物件を購入する考えを封じる作戦に出てきました。

「新築なので、風呂は追い炊きで浴室乾燥機付き。キッチンはビルトインの食洗器がついています。その他にも。。。この機能全部を入れるとなると、かなり高額です。この物件は、最初からこの全ての機能が含まれた値段なのでオトクですよ。」

すばらしい!これは本当にオトクに感じる!!

ただ、費用対効果を考えると、この機能が無くてもいいから物件を安く買いたいんだよな~と思ったことは口には出しませんでした。

物件に付随していろいろなオプション、ついでに営業マンさんのお給料分も盛り込んだ物件。とってもお買い得!。。。とは思わないです😅

投資家目線からの物件評価

ベテランさんは、ご自分の保有物件の計算表を見せてくれました。その上で「この物件の立地、価格では借り手はすぐに見つかる。損はしない物件だと思いますよ。」と添えていました。

投資初心者の方が疑問に思う「あなたは買わないのですか?」という問いに対する答えが用意されていました。「他の物件を買ってしまったので、この物件は変えないのですよ。」と言われたら納得せざるを得ません。

融資の話

年収や職業、貯金額を聞いて、融資を受けられる金融機関が複数あると伝えてきます。

心の声:金融機関を聞いて納得。ここだったら貸してくれるよ(笑)

<融資のからくり>

自宅購入に使うローンは「住宅ローン」。投資用不動産は「アパートローン」など。融資審査で見る部分が違います。

最初に自宅として住む理由は「住宅ローン」を使う為。住宅ローンで見られるポイントはその人の属性です。どんなにコスパの悪い家でも、その人に返済能力があると判断されれば融資が通るのです。

「住宅ローン」を利用する条件として「自分で住む」ことが必要です。住宅ローンで借りた物件を賃貸することは契約違反となり、借入金の一括返済を求められる銀行もあります

住宅ローンを利用して借りた物件をどうしても賃貸に出したい場合は、借入先の金融機関に事前に問い合わせましょう。

不動産販売業者は、物件購入後のことは無関係になりますから、とにかく融資の通りやすい、買いやすい方法として「住宅ローン」をすすめてくるのでしょう。

次回のアポイントを取る

次回の物件見学の日程を決め、面談終了となります。

こちら側からの質問には全て答えてきた不動産業者さん。自然な流れで次回のアポイントを取って終了となりました。

買う気がないのに物件見学に時間を使わせてしまうのは申し訳ないので、メールにてアポイントはキャンセルしました。

クオカードをいただくことをすっかり忘れていて「次回の物件見学の時に」とメールがありましたが、丁重にお断りしてクオカードは郵送していただきました。

もし、物件見学をしたら。。。

営業トークが抜群のベテランさん。次回の物件見学に漕ぎつけることがほとんどでしょう。

購入者は「まずは自分が住む」ことを考えて物件を見ます。どこを見てもピカピカの家、新築のにおい、充実した設備に期待が膨らみます。

「住みたい!」「この家が欲しい!」と感情が高まり購入に至ります。

ということが目に浮かびました(笑)でも、実際にきれいな家を見たら誰でも住みたくなってしまいます。

4.考察

筆者は不動産投資初心者とはいえ、経験があったので購入には至りませんでした。しかし、根拠に基づく様々な資料、「お買い得」と思わせるトーク(本当に抜け目がない)、購入者の欲を引き出す物件見学を経れば誰しもが「買いたい」と思わされてしまうと感じました。

実際、大家の知人にこの話をしたところ、営業トークに乗せられてしまう方も。 本当に誰でも引っ掛かる可能性のあるぼったくりだと思いました。 本当に危ない!

数字で判断すれば見抜けますが、そうでないと今後何十年にわたり大きな借金を背負わされてしまいます。十分にご注意を!

5.まとめ

「借金」と聞くと抵抗のある方も「住宅ローン」という名前になると抵抗感が和らぐのではないでしょうか。

新築マンション営業を受けて感じたことは、抵抗感の少ない借金「住宅ローン」を利用して大きな買い物をさせられてしまうということでした。

「お得だから」購入するとなれば「自宅購入派」「生涯賃貸派」に関わらず購入候補者になります。

一度の間違えた選択で人生が変わってしまう住宅購入。「自分は大丈夫」と思わず十分に注意して大切なお金を守っていきましょう。

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